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なぜスペイン語では文頭にも文末にも“¿”や“¡”がつくの?

初めてスペイン語を読んだとき、ひっくり返った疑問符(¿)や感嘆符(¡)が文頭についていることに違和感を感じませんでしたか?たとえば、“¿Hablas español?”“¡Qué hermosa mañana! ”のような文を見て、不思議な感じがしませんでしたか?

 

慣れてくると、文の最初を見れば疑問文なのか、感嘆文なのか、普通の文なのかがわかって、なかなか便利だと思えてきますよね。でも、文頭にも感嘆符や疑問符がつく言語は他にはありません。英語でもドイツ語でもフランス語でも文末だけです。なぜスペイン語では、文頭と文末の両方に符号がつくのでしょうか?

 

2つの符号の歴史は古く、感嘆符は中世のラテン語の記録の中ですでに使われています。疑問符の方は、8世紀から10世紀に西ヨーロッパを支配したカロリング朝までさかのぼるそうです。もともとは文末だけに使われていました。

 

かなり長い間文末だけに使われる時期が続きましたが、1753年に長い疑問文には反転した疑問符を文頭にもつけることが学術者によって決定されました。長い文章の場合、文末だけに疑問符をつけると疑問文であることがわかりにくいという理由からでした。しかし、次はどれが長い文章で、どれが短い文章なのかという話になり、この問題を解決するため、王立言語アカデミー(RAE)が文章の長さに関わらず文頭と文末の両方に疑問符をつけると1870年に決定したのです。

 

感嘆符が文頭にも使われるようになったのは疑問符より少し遅く、1770年頃です。疑問符と同様に、感嘆の意味の文章だとわかりやすいように文頭にも使われるようになったようです。当時、感嘆符は“signo de admiración”と呼ばれていました。感嘆符が文頭と文末の両方で使用されるとRAEの辞書に記載されたのは1884年で、比較的最近のことです。そして、その名称は2014年の辞書で“signo de exclamación”に変更されました。

 

こうして、現在では、スペイン語では疑問符と感嘆符は文頭と文末につけるのが決まりになっており、スペイン語の特徴にもなっています。文頭と書きましたが、実際には文章の途中に疑問文や感嘆文が入る場合もあり、その場合は疑問文や感嘆文の始まりに符号をつけることになります。

 

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