動詞のserとestarの使い分けは英語にはないもので、スペイン語を勉強し始めたときに戸惑うポイントの一つかもしれません。
おおまかにはserは半永久的な性質を表し、estarは一時的な状態や所在を表します。
serとestarは形容詞と使われることも多いですが、同じ形容詞でもserにつくかestarにつくかで意味が変わるものがあります。
この違いを知らないと、相手の言っていることがよくわからなかったり、伝えたいことが伝わらなかったりするので、注意しましょう。
たとえば、ser buenoとestar buenoはどう違うのでしょうか?
Hacer ejercicio es bueno para la salud. 運動は健康に良い
La paella está buena. そのパエリアは美味しい
bueno:(ser)(性質などが)よい /(estar)美味しい
となります。
このようにserとestarのどちらにつくかで意味が大きく変わる形容詞があります。
よく使われる形容詞で意味が変わるものを見てみましょう。
rico:(ser)お金持ちの /(estar)美味しい
Él es rico. 彼はお金持ちだ
La sopa está muy rica. そのスープはとても美味しい
malo:(ser)(性質などが)悪い /(estar)不味い
Fumar es malo para la salud. 喫煙は健康に悪い
La salsa está mala. そのソースは不味い
despierto:(ser)賢い、頭がいい /(estar)目が覚めている
El niño es muy despierto. その男の子はとても賢い
El niño está despierto. その男の子は目を覚ましている
interesado:(ser)利己的な /(estar)興味がある、関心がある
Juan es interesado. フアンは利己的だ
Juan está interesado en la cultura japonesa. フアンは日本文化に興味がある
listo:(ser)頭がいい /(estar)準備できている
La niña es muy lista. その女の子はとても頭がいい
La cena está lista. 夕食は準備できている
vivo:(ser)活気のある、頭がいい /(estar)生きている
Mario es vivo. マリオは頭がいい
Mario está vivo. マリオは生きている
verde:(ser)緑色の /(estar)未熟な、熟れていない
Esa manzana es verde. そのリンゴは緑色だ
Esa manzana está verde. そのリンゴは熟れていない
molesto:(ser)迷惑な、不快な /(estar)苛立った、困った、腹を立てた
El humo del tabaco es molesto. タバコの煙はとても不快だ
Elena está molesta con sus vecinos. エレナは隣人に腹を立てている
orgulloso:(ser)傲慢な /(estar)満足している、誇りに思っている
El hombre es muy orgulloso. その男の人はとても傲慢だ
El hombre está orgulloso de su trabajo. その男の人は自分の仕事を誇りに思っている
serとestarの使い方を理解した上で、形容詞の意味の違いも少しずつ覚えていきましょう!