いくつ答えられる?スペイン語についての100の疑問
Instituto Cervantes出版『100 dudas más frecuentes del español』
スペイン語を勉強していると、いろいろな疑問が出てきませんか?特に、勉強を始めたばかりの頃は覚えることが多くて、アクセント、性と数、動詞の活用など「これで正しい?」と迷うことも多いでしょう。でも、学習者だけでなくネイティブも同じように迷ったり間違えたりするようです。そんな疑問を集めた本がInstituto Cervantesから出版されました(スペイン語版)。
「スペイン語の話者は4億5千万人以上」と言うとき、「スペイン語」は「español」を使うのが正しい?それとも「castellano」?実は、どちらも同じ意味で同様に使えます。これが最初に取り上げられている疑問です。同書は2013年に編集された『500 dudas más frecuentes』の続編にあたります。
『100 dudas…』 には、スペイン語の話者が正確なスペイン語の運用に関して間違いやすい事項が集められていて、発音、正書法(ティルデとアクセントは同じではない)、パンクチュエーション、性と数、動詞、語彙や言葉の意味などについての疑問が取り上げられています。
たとえば、なぜアクセントとティルデは違うのでしょうか?本書によると、アクセントは「発音の仕方を表し、1つの単語の中のある音節を一番強く発音すること」で、一方、ティルデは「ある場合にアクセントを示すためにアクセントのある音節の母音に置かれる記号」。
内容はQ&A形式で、スペイン語がどのように現実に適合しているかが例を挙げて説明されており、前置詞の使い方や、queísmo、dequeísmo、leísmo、laísmo、loísmoなども取り上げられています。(動詞adecuarで)「adecua」と「adecúa」はどちらが正しいかの問いに対しては、「どちらの形も正しい。3音節の二重母音(diptongo)としても発音できるし、多音節の分立母音(hiato)としても発音できるからだ」となっています。
著者の一人、Florentino Paredes氏は「本書の提案は絶対的なものではなく、より柔軟に対応できるケースもある。また、許容範囲かどうかだけでなく、より好ましい、あるいはより推奨されるものも取り上げている」と述べています。
さて、他にどんな疑問が取り上げられているのか、いくつか見てみましょう。いくつ答えられるでしょうか?
1. ¿Cuál es la frase correcta?
- a) ¿A ti qué te importa?
- b) ¿A tí qué te importa?
答え:a)
2. ¿Son correctas las palabras impreso e imprimido?
- a) Sí, ambas son correctas
- b) No, la correcta es impreso
答え:a) 両方とも正しい。動詞「imprimir」は規則形と不規則形の2つの過去分詞を持つ。
3. ¿Cuál es la correcta?
- a) Me miraba de arriba a abajo
- b) Me miraba de arriba abajo
答え:b) 「de arriba abajo」が正しい。
4. ¿Está bien dicho…?
- a) Su actitud es, cuando menos, sorprendente
- b) Su actitud es, cuanto menos, sorprendente
答え:a) 「cuando menos」を使うのが正しい。意味は「por lo menos(少なくとも)」。
5. ¿Cómo se debe decir…?
- a) Callaros, por favor
- b) Callarse, por favor
答え:不定形「callar」に代名詞がついた命令形なので、どちらも正しくない。正しい形は「Callaos, por favor.」
6. ¿Transplantar o trasplantar un árbol/órgano?
- a) Transplantar
- b) Trasplantar
答え:b) trasplantar が正しい。
いかがでしたか?ネイティブも間違うくらいなので、あまり気にせず、疑問があったらその都度調べたり、ネイティブの先生に質問したりしてみてください!